「運転席に、誰も座っていないタクシー」——SFの話ではありません。中国・深圳では、自動運転の無人タクシー(ロボタクシー)が公道を普通に走っています🚗
私は中国・深圳に住んでいますが、街なかを走っているのを見かけるたびに「一度これに乗ってみたい」とずっと思っていました。そしてついに、実際に無人タクシーを呼んで、目的地まで乗ってみました。
結論から言うと、めちゃくちゃすごかったです。正直、人間が運転するタクシーより安定しているんじゃないかと感じたほどでした。
この記事では、深圳での無人タクシーの呼び方・乗り方・料金を、実際の乗車体験に沿って順番に解説します。「中国の最新技術を体験してみたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください😊
中国の無人タクシーとは? 深圳では公道を普通に走っている
無人タクシー(ロボタクシー)とは、運転手が乗っていない完全自動運転のタクシーのことです。
日本ではまだ実証実験の段階ですが、中国では深圳をはじめとする一部の都市で、一般の人が普通に呼んで乗れるサービスとして商用化されています。
私が今回利用したのは「小马智行(Pony.ai/シャオマーヂーシン)」というサービスです。街なかを走っているのを見ると、屋根に大きなセンサー(LiDAR)のユニットが乗っているのですぐわかります。

面白いのが車両で、よく見るとレクサスを改造して使っているんですね。中国のスタートアップが日本車をベースに自動運転車を仕立てているというのが、なんだか不思議な感じがしました。
💡 深圳の街を歩いていると、白と水色にラッピングされた無人タクシーが普通に走っているのを見かけます。「実験車両が特別なコースを走っている」のではなく、一般の車と同じ道を、同じように走っているのがポイントです。
無人タクシーの呼び方 — WeChat(微信)のミニプログラムから
無人タクシーは、専用アプリをインストールしなくてもWeChat(微信)のミニプログラムから呼ぶことができます。手順は次のとおりです。
黄色いピンが立っている場所からしか呼べないので、まずは自分の近くに黄色いピンがあるかどうかを確認してください。私が立っていた場所はちょうど乗車地点だったので、そのまま呼ぶことができました。
⚠️ 最大の注意点 — 中国の電話番号が必要かもしれません
ここが、旅行者にとっていちばん重要なポイントです。
私は中国の電話番号を登録して使っています。そのため問題なく配車できましたが、日本の電話番号だと、この無人タクシーを呼ぶことができない可能性があります。
⚠️ 短期旅行で中国の電話番号を持っていない方は、無人タクシーを呼べない可能性が高いという点をあらかじめご了承ください。この記事は「中国の電話番号を持っている場合の手順」としてお読みいただくのが正確です。
「どうしても移動手段が必要」という場合は、外国人でも使えるタクシー配車アプリ「DiDi(滴滴出行)」を使うのが確実です。DiDiはAlipay(支付宝)のミニアプリから呼べるので、中国の電話番号がなくても配車できます。詳しくは 中国でDiDi(滴滴出行)を使う方法 で解説しています🚕
配車してから車が来るまで — 意外と人気で順番待ちに
青いボタンを押して配車したところ、すぐには来ませんでした。画面には「1人順番待ち」と表示されています。
走っている車の台数が限られているため、リクエストが集中すると順番待ちが発生するようです。私のときは、マッチングまでに5分ほどかかりました。
しばらくすると画面が切り替わり、「同意しますか?」という確認が出るので同意します。すると、前に乗っているお客さんの終点が表示されました。つまり、前の人が降りてから、私のところへ迎えに来るという流れです。
そこからさらに「あと5分で到着します」と表示され、待つことになりました。

待っている間に周りを見ていると、他の人も無人タクシーを呼んでいるのが見えました。物珍しさもあるのだと思いますが、地元でもかなり人気があるようです。
無人タクシーの乗り方 — ドアは手で開きません
いよいよ車が到着しました。ここからが本番です。
ドアを開けて乗り込んだ瞬間、本当に運転席に誰もいないんです。ハンドルだけがそこにある光景は、何度見てもインパクトがあります。
💡 到着後に慌てないよう、「ドアはアプリのボタンで開ける」「シートベルトと下2桁の入力が済むまで発車しない」この2つだけ覚えておけば大丈夫です。
走行中はどんな感じ? 車内スクリーンが面白い
発車すると、前の座席の背面にあるスクリーンに、車が今どう周りを認識しているかがリアルタイムで表示されます。
- 周囲を走っている車
- 横断歩道を渡る人
- 路上の障害物
こうしたものが細かく検知されて画面に描かれていくので、見ているだけでかなり楽しいです。「あ、今この人を認識して止まったんだ」というのが目で見てわかります👀
肝心の走りですが、これが驚くほど自然でした。
- 信号が変わればきちんと発進・停止する
- 後ろから来た車を右に避けて回避する
- スピードもしっかり出る(ノロノロ運転ではない)
「安全運転すぎて遅い」ということが全くなく、普通のタクシーと同じ感覚で快適に走ってくれました。
さらに面白い機能もありました。目の前のスクリーンにメニューがあり、右側のボタンを押すと「近くの安全な場所を見つけて停車してくれる」ようになっています。目的地に向かう途中で「やっぱりここで降りたい」と思ったときに使える機能ですね。賢いです。
到着・降車 — 降りてドアを閉めると勝手に走り出す
目的地に近づくと、車が自動で減速して停車しました。画面には「降りてください」という案内が表示されます。
降車してドアを閉めると、車はそのまま次の注文に向かって走り出していきました。誰も乗っていない車が静かに去っていく光景は、なかなかシュールです。

料金は7.1kmで18.4元(日本円でおよそ370円)でした。決して高くはなく、むしろ「この体験ができてこの値段?」という感覚です💰
実際に乗ってみた正直な感想
一言でいうと、感動しました。
私が驚いたのは、技術そのものよりも「これが公道で普通に走ることを許可されている」という事実の方です。日本でこれを実現しようとすると、さまざまな規制のハードルがあって、まだまだ時間がかかると思います。
そういう意味では、新しい技術を実際の街で走らせてしまうスピード感こそが、今の中国の強みなのだと感じました。

もちろん、人によっては「運転手がいないなんて怖い」と感じるかもしれません。ただ私の感覚では、むしろ人間が運転するより安全なんじゃないかと思えるほど、終始安定した走行を見せてくれました。
よくある質問(FAQ)
Q. 料金はどのくらいですか? A. 私が乗ったときは7.1km・所要10分で18.4元(約370円)でした。配車前に金額が表示されるので、乗る前に確認できます😊
Q. 日本の電話番号でも呼べますか? A. 私は中国の電話番号を登録して使っています。日本の電話番号では呼べない可能性があります。中国の番号を持っていない旅行者の方は、DiDi(滴滴出行) を使うのが確実です。
Q. どこでも呼べますか? A. いいえ。アプリの地図上で黄色いピンが立っている場所(乗車地点)からのみ呼べます。まずは自分の近くにピンがあるかを確認してください📍
Q. すぐに来ますか? A. 走っている台数が限られているため、順番待ちが発生します。私のときはマッチングまで約5分、そこから迎えの車が来るまでさらに約5分かかりました。
Q. 中国語ができなくても乗れますか? A. 車内の案内は中国語ですが、やることは「ドアを閉める」「シートベルトを締める」「電話番号の下2桁を入力する」だけです。運転手と会話する必要がないぶん、むしろ普通のタクシーより気楽かもしれません。
Q. 途中で降りられますか? A. 車内スクリーンのボタンから、近くの安全な場所で停車してもらうことができます。
まとめ
深圳の無人タクシーについて、実際に乗ってわかったことをまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | 小马智行(Pony.ai) |
| 呼び方 | WeChat(微信)の検索からミニプログラムを開く |
| 乗車地点 | 地図上の黄色いピンの場所のみ |
| 料金 | 7.1km/10分で18.4元(約370円) |
| 待ち時間 | マッチング約5分+迎え約5分 |
| ドアの開け方 | アプリの「鍵を開ける」ボタン(手では開かない) |
| 乗車時にやること | ドアを閉める → シートベルト → 電話番号の下2桁を入力 |
| 注意点 | 中国の電話番号が必要な可能性が高い |
中国の電話番号というハードルはありますが、中国の最新技術をいちばん手軽に体験できるアクティビティであることは間違いありません。深圳に行く機会があって、条件が合う方は、ぜひ一度乗ってみてください。本当に感動しますよ🚗
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画像クレジット: Wikimedia Commons — 小马智行のレクサス車両: S5A-0043 (CC BY 2.0) / 深圳の公道を走る無人タクシー: HSOMWEI mATIWM Uatnm LUNGA (CC0) / 深圳湾沿いの公園: Mx. Granger (CC0) / 深圳・福田CBDの風景: Pathfinbird (CC BY-SA 4.0)
