中国に入国するとき、意外とよく引っかかるのが「持ち込み禁止品」です。
特に気をつけたいのが肉製品。中国のルールは、生の肉だけでなく「加熱済みの肉」もダメです。さらにチーズやバター、卵を使ったマヨネーズまで禁止リストに入っています。「えっ、それもダメなの?」というものが意外と多いんです。
ただ、正直に言うと、ルールどおりにすべてが厳しくチェックされているわけではありません。私自身、日本のコンビニのおにぎりやサンドイッチ、アップルパイなどを持って中国に入っていますが、何か言われたことは一度もありません。
この記事では、中国税関(海关)の公式リストをもとに、中国に持ち込めないもの・量に上限があるものを一覧でまとめたうえで、「ルール上はどうなっているか」と「現実の運用はどうか」を分けて正直にお伝えします。私は中国・深圳に住んでいますが、香港から陸路で入る人が気をつけたい点も入れています😊

📋 まずは一覧でチェック
先に結論です。中国への持ち込みでよく問題になるものを表にまとめました。
| 区分 | 主なもの | 扱い |
|---|---|---|
| 🥩 肉・肉製品 | ハム、ソーセージ、ベーコン、ビーフジャーキー、肉まん、焼豚 | ❌ 禁止(生でも加熱済みでも) |
| 🧀 乳製品 | 牛乳、ヨーグルト、チーズ、バター、生クリーム、練乳 | ❌ 禁止 |
| 🥚 卵・卵製品 | 生卵、ゆで卵、温泉卵、ピータン、マヨネーズ | ❌ 禁止 |
| 🍎 生の果物・野菜 | りんご、みかん、いちご、生野菜 | ❌ 禁止 |
| 🐟 生の魚介類 | 刺身、生の貝・エビ・カニ | ❌ 禁止(干物・加熱済みはOK) |
| 🌱 植物・種・土 | 種、苗、球根、生花、土 | ❌ 禁止 |
| 🐶 動物 | ペット(犬・猫以外)、昆虫、魚 | ❌ 禁止(犬・猫は条件付きで1匹まで) |
| 🗺️ 一部の地図・本 | 中国の国境の描き方と違う地図、それが載った本 | ❌ 没収される |
| 💊 薬 | 常備薬・処方薬 | ⚠️ 自分で使う分だけ。睡眠薬などは処方箋が必要 |
| 🍶 お酒 | アルコール12度以上 | ⚠️ 1.5Lまで(香港・マカオから入る場合は0.75L) |
| 🚬 タバコ | 紙巻き、加熱式、電子タバコ | ⚠️ 400本まで(香港・マカオから入る場合は200本) |
| 💴 現金 | 人民元・外貨 | ⚠️ 2万元またはUS$5,000相当を超えたら申告 |
ここから、ひとつずつ詳しく見ていきます。
🥩 肉・肉製品は「加熱済み」でもダメ
いちばん引っかかる人が多いのがここです。
中国税関の禁止品目リストには、「(生または加熱済みの)肉類(内臓を含む)とその製品」と書かれています。つまり、生肉はもちろん、加工・調理された肉もすべて対象です。

具体的には、こんなものが没収の対象になります。
- 🥓 ハム・ソーセージ・ベーコン・サラミ
- 🍖 ビーフジャーキー・焼き鳥・おつまみ用の肉(缶詰も含む)
- 🥟 肉まん・餃子・シュウマイ(冷凍品・チルド品も)
- 🍱 肉が入ったお弁当・おにぎり(空港で買った鶏そぼろ弁当など)
- 🐷 焼豚・角煮・ローストビーフ
「真空パックだから大丈夫」「お土産用にきれいに包装されているから大丈夫」ということはありません。包装の有無は関係なく、中身が肉なら対象です。
🍜 カップ麺・レトルト食品は?
ここはグレーゾーンです。
カップ麺のかやくに入っている小さな肉や、レトルトカレーの肉は、ルール上は「肉製品」に当たる可能性があります。実際には持ち込めていることも多いのですが、見つかったときにどう判断されるかは現場次第です。
心配な人は、肉が入っていない味(シーフード味・野菜カレーなど)を選ぶのが無難です。
🧀 乳製品・卵製品も禁止(マヨネーズも!)
意外と知られていないのが、乳製品と卵製品です。
リストには乳製品として牛乳・ヨーグルト・クリーム・バター・チーズ・練乳などが、卵製品として生卵・ピータン・塩卵・液卵・卵の殻・マヨネーズなどが、はっきり名前を挙げて書かれています。
| ❌ 持ち込めないもの | 例 |
|---|---|
| 乳製品 | 牛乳、飲むヨーグルト、チーズ(プロセスチーズも)、バター、生クリーム、練乳 |
| 卵製品 | 生卵、ゆで卵、温泉卵、味付け卵、ピータン、マヨネーズ |
「日本のマヨネーズは中国のと味が違うから持って行きたい」という声はよく聞きますが、マヨネーズはリストに名指しで入っています。中国の大きなスーパーやネット通販でも日本のマヨネーズは買えるので、現地で手に入れるのがおすすめです😊
🍎 生の果物・野菜・植物・種
生の果物と野菜は持ち込み禁止です。害虫や病気を国内に持ち込まないためのルールで、どの国でも厳しく見られるところです。

- 🍊 みかん・りんご・ぶどう・いちごなどの生の果物
- 🥬 生野菜(大根、白菜、ねぎなど)
- 💐 生花(切り花の花束も)
- 🌱 種・苗・球根
- 🪴 土・園芸用の培養土
日本のおいしい果物は中国の人へのお土産として喜ばれそうですが、生の果物はお土産にできません。贈るなら、ドライフルーツやお菓子などの加工品にしましょう(リストが禁止しているのは「新鮮な」果物と野菜です)。
ちなみに、東南アジアなど他の国を経由して中国に入る場合も同じです。タイでマンゴスチンやドリアンを買って中国に持って入るのはNGです。
🐟 魚介類・その他の動物由来のもの
魚介類は「生」がダメで、干物・加熱済み・発酵させた調味料は対象外とされています。
| 区分 | 扱い |
|---|---|
| 刺身、生の貝・エビ・カニ | ❌ 禁止 |
| 干物、かつお節、煮干し、加熱済みの魚の缶詰 | ⭕️ 対象外 |
| 魚醤などの発酵した調味料 | ⭕️ 対象外 |
このほか、動物に関係するもので禁止されているのは次のとおりです。
- 🐶 生きた動物(犬・猫以外)。昆虫・金魚・カメなども含みます
- 🐱 犬・猫は、輸出国の検疫証明書と予防接種の証明書があれば、1人1匹まで持ち込めます
- 🪺 燕の巣(缶詰に加工されたものは除く)
- 🦌 動物由来の漢方の材料、動物の毛皮、骨、角、剥製など
💊 薬は「自分で使う分だけ」が原則

日本から薬を持って行くこと自体は問題ありません。風邪薬、胃腸薬、頭痛薬などの常備薬を、旅行で使う程度の量なら普通に持ち込めます。
ただし、注意したいのは次の3つです。
- 📦 量が多すぎると、販売目的と疑われる。中国では「自分で使う、常識的な量」が基準です
- 📝 睡眠薬・抗不安薬・強い痛み止めなど、中国で「麻酔薬品・精神薬品」に当たる薬は、医師の処方箋(英語か中国語のもの)とパスポートの提示が必要です
- 🧪 日本の市販の風邪薬・咳止めの一部には、海外で規制されている成分(コデイン類やエフェドリン類)が入っていることがあります
🗺️ 意外な落とし穴:地図と本
これは日本人にはピンと来にくいのですが、中国では「問題のある地図」が持ち込み禁止です。
中国の基準と違う描き方をしている地図(台湾の表記や、南シナ海の島々の描き方など)は、地図そのものだけでなく、その地図が載っている本やガイドブックも没収の対象になります。実際に上海の空港では、こうした地図が載った本が税関で見つかった例が報道されています。
普通の観光ガイドブックで問題になることはまれですが、世界地図が大きく載った本や地図帳を持って行くときは気にしておくといいと思います。
このほか、武器・偽札・麻薬・わいせつな物などは、言うまでもなく持ち込み禁止です。
🤔 ルールと現実:実際はどこまで厳しい?
ここまでルールを紹介してきましたが、現実の運用は、ルールの文面ほど厳しくありません。ここは在住者として正直にお伝えします。
少量の食べ物なら、何も言われないことが多い
私は日本から中国に戻るとき、コンビニで買ったシーチキンマヨネーズのおにぎりや、カスタードクリームが入ったアップルパイを機内持ち込みのカバンに入れて持って行くことがあります。
ルールで考えると、マヨネーズは卵製品、カスタードクリームは卵と乳製品なので、どちらも本当は持ち込めないものです。それでも、税関で何か言われたことは一度もありません。
おにぎりやパンのように、機内で食べる分や、到着してから数日で食べきる程度の量なら、何も言われずに通れることがほとんどです。
日本からの便では、入国時にX線検査がない
もう一つの理由が、日本から中国に入国するとき、税関で荷物をX線に通されることは基本的にないことです(私が日本から入国したときの経験です)。
税関では申告なしの「緑ルート」をそのまま歩いて出るだけなので、機内持ち込みのカバンの中に入れたものは、はっきり言ってしまえば見つかりにくいのが現実です。
大量のお土産は引っかかる可能性が高い
注意してほしいのは、禁止リストに入っているものを「お土産」として大量に持って行くケースです。
ハムやソーセージの詰め合わせ、チーズの箱、ビーフジャーキーをまとめ買いしたもの、果物の箱などは、スーツケースの中でも目立ちますし、自分で食べる量を明らかに超えています。見つかれば没収されますし、量が多い場合は罰金などの処分になることもあります。
| ケース | ルール | 現実(私の経験から) |
|---|---|---|
| 🍙 機内で食べるおにぎり・サンドイッチ | ❌ 肉・卵・乳製品入りはNG | 何も言われないことがほとんど |
| 🥧 到着後数日で食べるパン・お菓子 | ❌ 乳製品・卵入りはNG | 少量ならまず問題にならない |
| 🎁 お土産用のハム・チーズ・果物などをまとめて | ❌ NG | 引っかかる可能性が高い。持って行かない方がいい |
迷ったら申告する
禁止品が見つかった場合、基本的には没収・廃棄(または送り返し)になります。少量の食品なら、その場で没収されて終わることがほとんどです。
迷うものを持って行くときは、正直に申告するのがいちばん安全です。
- 🟢 緑ルート(无申报通道) — 申告するものがない人
- 🔴 赤ルート(申报通道) — 申告するものがある人。WeChatのミニプログラム「海关旅客指尖服务」で事前に申告するとスムーズです
税関を含めた入国の流れは、中国の入国審査の流れ完全ガイドで詳しく解説しています。
🍶 量に上限があるもの(お酒・タバコ・現金)
ここからは「持ち込めるけれど、上限を超えたら申告が必要」なものです。2024年12月から新しいルールになっています。
お酒・タバコの上限
| 品目 | 上限(通常) | 香港・マカオから入る場合 |
|---|---|---|
| 🍶 お酒(アルコール12度以上) | 1.5L | 0.75L |
| 🚬 紙巻き・加熱式タバコ | 400本 | 200本 |
| 🚬 葉巻 | 20本 | 10本 |
| 💨 電子タバコ本体 | 2個 | 1個 |
| 💨 電子タバコのカートリッジ | 6個(液体は合計12mlまで) | 3個(合計6mlまで) |
注意したいのは、香港・マカオから入国する場合は上限が半分になることです。深圳には香港から陸路や高鉄で入る人も多いので、ここは覚えておいてください。日本酒の四合瓶(720ml)なら1本までOK、一升瓶(1.8L)は香港経由でなくてもオーバーです🍶
また、15日以内に何度も出入りする人は、タバコは40本、12度以上のお酒は免税なしと、さらに厳しくなります。18歳未満はこの免税枠がありません。
現金の上限
| 現金 | 申告が必要になるライン |
|---|---|
| 💴 人民元 | 2万元を超える |
| 💵 外貨(日本円など) | US$5,000相当を超える |
日本円でいうと、だいたい70万〜80万円を超える現金を持って行くときは申告が必要です。上限を超えても持ち込み自体はできますが、申告せずに見つかると問題になります。
お土産の総額にも上限がある
もう一つ見落としがちなのが、中国に置いていく物の総額です。中国に住んでいない旅行者の場合、中国に残していく物(お土産など)の総額が2,000元を超えると課税の対象になります。
2,000元はだいたい4万円ほど。中国に住む家族や友人に、高価なお土産をまとめて持って行く人は気をつけてください💴
🔋 おまけ:モバイルバッテリーは「国内線」で没収されることも
入国の税関とは別の話ですが、よく引っかかるので一緒に紹介します。
中国では2025年6月から、「3C」マークがないモバイルバッテリーは、中国の国内線の飛行機に持ち込めなくなりました。3Cは、日本のPSEマークのような中国の認証です。

日本で買ったモバイルバッテリーには、たいてい3Cマークがありません。日本から中国に入る国際線では持ち込めますが、中国の中で飛行機を乗り継ぐと、空港の保安検査で没収されることがあります。北京から上海、深圳から成都など、中国国内を飛行機で移動する予定がある人は注意してください。
最近は、Amazonなどで3Cマークが付いたモバイルバッテリーも売られています。中国の国内線を使って移動する予定がある人は、日本で3Cマーク付きのものを買って持って行くと安心だと思います🔋
3C認証付きのモバイルバッテリー(Amazonの検索結果)
商品ページや本体に「3C」(CCC)マークがあるかを確認してから選んでください。中国の国内線に乗る予定がある人向けです。
Amazonで見る →🇯🇵 日本に帰るときも肉製品はNG
逆方向も同じです。中国から日本に帰るときも、肉製品は日本に持ち込めません。
中国で売っているソーセージ(腊肠)・ビーフジャーキー・肉入りの月餅・豚まんなどは、日本の空港の検疫で没収されます。中国のお土産を買うときは、お茶・お菓子(肉が入っていないもの)・調味料などを選ぶといいと思います😊
❓ よくある質問
Q. 日本のお菓子は持ち込めますか? A. チョコレート、クッキー、せんべい、グミなどの普通のお菓子は、まず問題になりません。ただし、ビーフジャーキーやサラミなど、お菓子売り場にある肉のおつまみはNGです。
Q. 粉ミルクは持ち込めますか? A. 禁止リストに例として挙げられているのは牛乳・ヨーグルト・チーズ・バターなどで、粉ミルクは名前が挙がっていません。赤ちゃん用に自分で使う量なら持ち込んでいる人は多いですが、扱いは現場の判断になります。
Q. 機内食のパンやバターは? A. ルール上は、バターやチーズは乳製品なのでNGです。ハムやチーズが入ったサンドイッチも同じです。ただ現実には、機内で食べきれなかったパンを少し持っている程度で何か言われることは、まずありません。
Q. 日本酒は何本まで持ち込めますか? A. 日本酒(アルコール12度以上)は合計1.5Lまでです。四合瓶(720ml)なら2本まで。香港・マカオから入国する場合は0.75Lなので、四合瓶1本までです。
Q. 没収されたら後で返してもらえますか? A. 肉や果物などの禁止品は、基本的に廃棄されるので戻ってきません。検査のために一時的に預かる場合は「預かり証」が渡されますが、期限内に受け取りに行かないと放棄したものとみなされます。
✅ まとめ
- 🥩 肉・肉製品は生でも加熱済みでも禁止。 ハム・ソーセージ・ビーフジャーキー・肉まん・肉入りのお弁当もNG
- 🧀 乳製品と卵製品も禁止。 チーズ・バター・ヨーグルトに加え、マヨネーズも名指しで禁止されている
- 🍎 生の果物・野菜・花・種・土は禁止。 お土産にするなら加工品を選ぶ
- 💊 薬は自分で使う分だけ。 睡眠薬などは英語か中国語の処方箋が必要
- 🗺️ 中国の基準と違う地図や、それが載った本は没収される
- 🤔 現実には、機内や到着後数日で食べる程度の少量なら何も言われないことが多い。 ただしルール違反なのは変わらず、お土産として大量に持って行くと引っかかる可能性が高い
- 🍶 お酒1.5L・タバコ400本・現金2万元/US$5,000が目安。 香港・マカオから入るとお酒とタバコは半分になる
- 🔋 3Cマークのないモバイルバッテリーは、中国の国内線で没収されることがある
ほとんどのものは「知っていれば防げる」ものばかりです。出発前にスーツケースの中身をこの一覧でチェックして、せっかくのお土産を空港で没収されないようにしてくださいね😊
📚 あわせて読みたい
入国の流れや出発前の準備は、こちらの記事もセットでどうぞ。
- 🛃 【2026年最新】中国の入国審査の流れ完全ガイド — 指紋登録・税関申告・到着ロビーまで — 税関の緑ルート・赤ルートの通り方や、申告のしかたがわかります。
- 🧳 【2026年最新】中国旅行の前に絶対に知っておきたい6つのこと — ネット規制・決済・電圧など、持ち物以外の準備もまとめています。
- 🚄 【2026年最新】香港から中国へ高鉄で陸路入国する方法 — お酒・タバコの上限が半分になる「香港から入るルート」の流れを解説しています。
参考: 中国 農業農村部・海関総署「中華人民共和国禁止携帯、寄逓進境的動植物及其産品和其他検疫物名録」(2021年)、財政部・海関総署「進境物品関税、増値税、消費税征収辦法」(2024年12月施行)
画像クレジット: Wikimedia Commons — 空港の税関エリア: N509FZ (CC BY-SA 4.0) / ビーフジャーキー: Larry Jacobsen (CC BY 2.0) / 市場の果物: Michael (Public domain) / 日本の処方薬: melvil (CC BY-SA 4.0) / 荷物のX線検査機: Mirddincom (CC BY-SA 4.0)