中国を旅行・出張するなら、ぜひ活用したいのが高鉄(中国の高速鉄道)です。日本の新幹線のような乗り心地で、主要都市間を高速で移動できます。
ただ、外国人が困るのはチケットの購入方法です。高鉄の公式アプリ「鉄路12306」やその公式サイトからチケットを購入することは私たち日本人でも可能なのですが、日本語には対応しておらず、英語か中国語で操作する必要があります。
そこでおすすめなのが、日本語で利用できる「Trip.com」です。この記事では、Trip.comで中国高鉄のチケットを購入する手順を、私が広州南駅から香港西九龍駅までのチケットを実際に買って乗車した流れと合わせて、実演ベースで解説していきます。
Trip.comと高鉄公式アプリ、どっちを使うべき?
最初に結論からお伝えしておきます。
| 項目 | Trip.com | 高鉄公式アプリ(鉄路12306) |
|---|---|---|
| 言語 | 日本語対応 | 英語・中国語のみ |
| 予約手数料 | 1人あたり650円ほどかかる | 無料 |
| 操作のしやすさ | 日本人にはやさしい | 慣れが必要 |
中国の高鉄チケットは原則として「本日から2週間先まで」しか購入できません。鉄路12306も同じ仕様です。
Trip.comの一番のメリットは「日本語で利用できる」こと。デメリットは予約手数料が1チケットあたり650円前後かかるという点です。私自身は普段、高鉄の公式アプリを使っていますが、中国語・英語に抵抗のある方や、初めて高鉄に乗る方にはTrip.comが圧倒的におすすめです。
Trip.comで高鉄チケットを購入する手順
それでは、Trip.comでチケットを購入する手順を見ていきましょう。私はパソコンで操作していますが、スマートフォンのブラウザでも、Trip.comのアプリでも、同じように操作できます。
ステップ1: Trip.comで「列車」メニューを開く
まずは Trip.com にアクセスします。
ステップ2: 出発駅・到着駅を入力する
ここにはご自身が乗車する高鉄の駅名を直接入力します。
例えば「広州」と入力すると候補が出てきますが、広州には複数の高鉄駅があります。
- 広州南
- 広州東
- 広州(中心駅)
- 広州新塘
ご自身が利用される駅をピンポイントで選択してください。「広州全ての駅」を選ぶと、広州市内のすべての高鉄駅を対象に検索することもできます。
今回、私は広州南から香港西九龍駅まで行きたいので、目的地には「香港」と入力し、出てきた候補から「香港西九龍駅」を選択しました。
ステップ3: 出発日を選択する
出発日選択画面が出てきます。ここで重要なポイントがあります。
中国の高鉄は本日の日付から2週間先までしかチケットを購入できません。
例えば今日が4月3日(金)であれば、4月17日(金)までのチケットしか購入できないということです。明日になれば4月18日のチケットが買えるようになる、という仕組みです。
復路(帰り)が決まっている場合は、ここで「復路を追加する」から帰りの日付も同時に選んでおくと、行きと帰りを一度に予約できます。決まっていなければ空欄のままでOKです。
ステップ4: 乗りたい列車を選ぶ
検索結果に、その日に運行されているすべての列車が一覧表示されます。出発時刻・到着時刻・所要時間・料金を確認しながら、乗りたい列車を選びます。

今回、私は6時32分発の広州南始発の列車に乗りたいので、それを選択しました。
ステップ5: 座席のグレードを選ぶ
「予約」ボタンを押すと、席のグレードを選ぶ画面が出ます。多くの高鉄では、以下の3つのグレードから選びます。
| グレード | 特徴 |
|---|---|
| 二等席(2等) | 一番グレードが低い、最も安い。普通の方はこれで十分 |
| 一等席(1等) | 二等より広く、座り心地もよい |
| ビジネス席 | フラットに近いリクライニングで快適。値段はかなり上がる |

重要なポイントとして、中国の高鉄は全席指定席です。一番グレードの低い二等席も指定席なので、日本のような「自由席」はありません。
ただし、列車によっては選択肢の中に「席なし」というチケットが売られていることがあります。これは文字通り席が割り当てられず、列車と列車の間のデッキ(トイレや荷物置き場があるスペース)に立って乗るチケットで、最も安い料金で乗ることができます。
私は普段から二等席で十分なので、今回も二等席で予約しました。
ステップ6: 乗客情報を入力する
「予約」を押すと、乗客情報の入力画面に移動します。
すべての情報は、必ずパスポートに記載されている通りに、一字一句正確に入力してください。 ここがチケット情報とパスポートを紐づける根幹なので、間違えると改札を通れません。連絡先の電話番号は日本の番号でも問題ありません。
ステップ7: 座席リクエストを選ぶ
次に「座席リクエスト」の欄が出てきます。先ほどお伝えした通り、高鉄は全席指定席で、ご自身が座りたい席のポジションを選ぶことができます。
ただし、日本の新幹線のように「何号車の何番」というレベルで指定はできません。中国の二等席は 左側3席(A・B・C) + 通路 + 右側2席(D・F) の配置になっており、ここから希望のアルファベット(A/B/C/D/F)を選ぶ形式です。
つまり、窓側を選びたい場合はA席またはF席、通路側を選びたい場合はC席またはD席を選びます。例えば「F」を選ぶと「窓側」が割り当てられますが、何号車のどの番号になるかはシステムが空席状況に応じて自動で決めます。

下のほうにある「安心オプション特典」のような追加サービスは無視して大丈夫です。
ステップ8: 内容を確認して支払う
右側に予約内容のサマリーが出ているので、日付・時間・乗車駅・降車駅を必ず最終確認してください。
料金はおおよそ以下のような構成です(広州南→香港西九龍駅、二等席の例)。
| 内訳 | 金額 |
|---|---|
| 乗車券 | 4,989円 |
| 予約手数料 | 650円 |
| 合計 | 5,639円 |

「予約手数料650円」がTrip.comを使う場合の追加コストです。これが気になる方は、高鉄の公式アプリ(鉄路12306)で予約すれば無料ですが、英語または中国語での操作になります。
確認できたら「確定」ボタンを押し、支払い方法を選択して「支払う」を押せば予約完了です。
「発券中」と表示されて、しばらくすると乗車券を発券しましたというメールが届きます。
メールに書かれている重要情報
予約完了メールには、当日駅で必要になる情報が書かれています。スマホにスクリーンショットで保存しておくことを強くおすすめします。
| 項目 | 内容 | 重要度 |
|---|---|---|
| 列車番号 | 例: G6501 |
★★★ 必須 |
| 改札口 | 例: A5 または B5 |
★★ 当日変更される場合あり |
| 号車・座席番号 | 例: 8号車 01A |
★★★ 自分の席を探す |
| 乗車駅・降車駅 | — | ★★★ |
| 出発時刻 | — | ★★★ |

特に列車番号と号車・座席番号は、駅構内でも車内でも必要になります。改札口については後で変更されることがあるので、当日駅の電光掲示板で再確認するのが正解です。
実際に高鉄に乗ってみた【広州南駅での実演】
ここからは、実際に私が広州南駅で高鉄に乗車する流れをご紹介します。Trip.comで購入したチケットを使って、香港西九龍駅まで向かいます。

駅は出発時刻の1時間前には到着しておく
私が駅についたのは朝5時5分、6時32分発の列車に乗る予定です。
実は早朝の駅はまだ開いていないことがあります。私が乗る朝一番の列車では、駅は出発の約1時間前にオープンしました。
Trip.comの予約完了メールにも書かれているのですが、出発の60分前には駅に到着しておくのが安心です。理由は以下の通り。
- 入場時にパスポートをスキャンするゲートがある
- その後、荷物検査がある
- 自分が乗る列車の改札口を電光掲示板で探す時間が必要
- 改札でもう一度パスポートをスキャンして乗車(合計2回スキャン)
駅構内に入る — パスポートスキャンと荷物検査
駅が開いたら、いよいよ構内に入ります。順序は以下の通りです。
ここで重要なポイント:外国人のパスポートは自動ゲートで読み取れないことがあります。中国人の身分証用ゲートしかない場合は、駅員さんがいる有人窓口を探してください。「パスポート(护照)」と書かれたゲートや、駅員さんに直接見せれば対応してもらえます。
電光掲示板で改札口を確認
中に入ったら、大きな電光掲示板を探してください。どの駅にも必ずあります。
ここで確認するのは以下の情報です。
| 確認項目 | 例 |
|---|---|
| 列車番号 | G6501 |
| 出発時刻 | 6:32 |
| 行き先 | 香港西九龍駅 |
| 改札口 | A5 または B5 |
注意: 同じ目的地でも、別の列車番号・別の時刻のものが並んで表示されることがあります。「香港西九龍駅行き」だけを見て早合点せず、必ず自分の列車番号で確認してください。
電光掲示板にはたくさんの列車が表示されていて、自分の列車が出てくるまで画面が切り替わるのを待つ必要があるかもしれません。

改札口の A と B の使い分け
改札口に A5 / B5 のように2種類書かれていることがあります。これは
- A5: 1号車〜7号車の乗客用
- B5: 8号車〜16号車の乗客用
という分け方です。自分の号車番号で正しい改札口を選んでください。私は8号車なのでB5に向かいました。
改札口で再びパスポートをスキャン → 乗車
改札口は、列車の出発時刻の約20分前にオープンします。例えば6時32分発であれば、6時10分頃からゲートが開くイメージです。
改札ではもう一度パスポートをスキャンします。

ここで重要なお話があります。
中国の高鉄ではパスポートそのものがチケットです。
Trip.comで予約する際に入力したパスポート情報は、高鉄のシステム上で購入したチケットと自動的に紐づきます。改札でパスポートをかざすと、「この人はこの列車のチケットを持っている」とシステムが判定して通してくれる仕組みです。
紙のチケットや、QRコードを別途用意する必要はありません。 昔は紙のチケットを発券していましたが、今はパスポート=チケットです。
ホームで号車を確認 → 自分の席へ
改札を抜けるとホームに出ます。ホームには号車番号の案内表示があるので、自分の号車のドアから乗車します。私は8号車 01A だったので、8号車に行き、01番のA席に座りました。

車両側面の電光表示にも列車番号「G6501」が出ているので、自分の列車かどうか最後にここでも確認できます。
早めに乗車すると、頭上の荷物棚もまだ空いていてラクに荷物を載せられます。
そして、無事に香港西九龍駅に到着しました。
よくある質問
Q. チケットは紙で受け取れますか?
いいえ。今はパスポートがそのままチケットの役割を果たします。改札でパスポートをスキャンするだけで乗車できます。
Q. 子供連れの場合は?
子供もパスポート情報の入力が必要です。Trip.comの予約画面で「乗客を追加」して、子供のパスポート情報を同様に入力します。
Q. 予約後に時間を変更したい場合は?
Trip.com上でのキャンセル・変更手続きが可能ですが、手数料が発生する場合がほとんどです。直前の変更は手数料が高くなる傾向があるので、できるだけ確定した予定で予約しましょう。
Q. 高鉄公式アプリ(鉄路12306)との使い分けは?
- 日本語で安心して予約したい・初めて高鉄に乗る → Trip.com
- 手数料を抑えたい・頻繁に高鉄に乗る → 鉄路12306公式アプリ(英語・中国語)
私自身は、中国在住で頻繁に高鉄を使うので鉄路12306公式アプリを使っています。出張や旅行で年に数回だけ乗る方であれば、Trip.comの予約手数料は十分価値があると思います。
まとめ
Trip.comで中国高鉄のチケットを購入する流れは以下の通りです。
- Trip.comの「列車」メニューから出発駅・到着駅を入力
- 出発日と乗りたい列車・席のグレードを選択
- パスポート情報・連絡先・座席リクエストを入力
- 支払いを完了 → 予約完了メールを保存
- 当日は1時間前に駅へ → 荷物検査 → 電光掲示板で改札口を確認
- 改札でパスポートをスキャンして乗車
ポイントは、パスポートそのものがチケットになること、そして駅構内のセキュリティチェックに時間がかかるので余裕を持って到着することです。
日本語で簡単に予約できるTrip.comは、中国旅行初心者の心強い味方になってくれます。中国の高鉄は乗り心地もスピードも素晴らしいので、ぜひ快適な中国の旅をお楽しみください。
関連動画
この記事の内容は、YouTubeチャンネル「よんじーの中国ライフ」でも動画で詳しく解説しています。Trip.comでのチケット予約画面の操作から、実際に広州南駅で乗車する流れまで、すべて実演で見ていただけます。
▶ Trip.comで中国高鉄チケットを購入する方法&実際に乗ってみた【実演あり】
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この記事の内容は2026年5月時点の情報です。Trip.comや高鉄の仕様は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでもご確認ください。
